Features - ナターシャの特徴 -
中国で最もすぐれた工房の一つであるナターシャ。他のブランドのためのOEM生産は一切行わず、あくまでオリジナルブランドとして、ギターの革新に挑んでおり、真のアコースティックギターを作る工房として日々進化しています。サウンドと演奏性が大事と言い切る中、様々な独自の工夫がナターシャを特別なブランドとしています。
High Pressure Laminate HPL(ハイ・プレッシャー・ラミネート)材
ナターシャ独自の工程によって製造される高密度素材。製造プロセスは、木材繊維の高温処理と圧縮プロセスで行われます。メイプルやエボニーなど単体の材料で構成される場合も、多種の木材のブレンドで構成される場合もあります。材について詳しい内容は非公開となっていますが、どの場合でも通常の木材に劣らない音響的特性を備える一方、環境変化による反りや割れ、トーンの変動には強い特長があります。
サウンドの特徴としては、高密度に圧縮されるため、スピードが早く反応速度も速い傾向です。あくまで木材であるため、プラスティックやカーボン等のような木材とは異なるトーンを発生する事はありません。デメリットとなり得るのは、高密度であるため、重量が重くなる傾向にありますが、ナターシャの長年に渡る研究と成果により、アコースティックギターのボディ材として、通常の材料と変わらない質量とサウンドを実現しています。
HPL独自の利点としては、1つに製造工程を数値と技術でコントロールできる事。これは狙ったトーンや耐久性を自然に任せる事なく的確に達成する事になり、ギターごとのバラ付きも抑えることができます。
もう一つの利点として、材料を自由に選択しブレンドできる点、これはサウンド面、環境面の両方から注目に値します。素晴らしいトーンを奏でる希少な自然素材と同じような音を、比較的入手しやすい材料のブレントと圧縮技術の応用で実現できるからです。
また杢目を付ける事もできます。不自然な印刷ではなく、自然の杢目に近い見る角度よって違った表情を見せる、リアルな杢目です。
Engraved Nut エングレイブド・ナット
ナットを指板の前に配置するのではなく、指板の端に加工された溝に落とし込む形でナットを設置するナターシャ独自のデザイン。指板上にレーザーによって高精度な溝を作り、オイル含浸された牛骨ナットを使って、溝に合わせて一本づつ手作業で加工し、隙間なく収まる形でセットされます。
左右にずれる事がない為、接着剤で固定する必要がなく、弦振動をロス無くダイレクトにネックに伝えます。またナット自体の質量も抑えられる為、ナット材のトーンの影響も少ない傾向があります。接着されてない事は、修理やメンテナンスの時の利点でもあります。
Ball-end Fret ボールエンド・フレット
フレットの両端を円状に処理する事で、手への当たりが非常に滑らかになっています。フレットの加工および形状は、そのギターの品質を見極めるのに有効なエッセンスですが、ナターシャでは一歩進んだプレイアビリティを考慮し、全てのモデルにフレットの両端がボール状に加工された特殊なフレットを使用しています。
表面処理もなめらかで、感触が良く、指を滑らした時のスムースさも特筆すべきものがあります。ナターシャのコストパフォーマンスが如何に優れているかは、サウンド面だけならず、こういった細部に現れています。
Neck ネック
プレイヤビリティを大きく左右するネックには、ナターシャ独自のデザイン哲学が込められています。指板エンドに丸みをもたせ、ネックの厚みに関わらず、ストレスなく自然な握りができるようなカーブを持たせたデザインで、特にフィンガーピッカーを意識した厚みになっています。もちろんバンドで力強くストロークするプレイヤーにも好んで頂けるでしょう。
またほとんどのモデルで、積層構造を採用。これは強度を上げると共に環境変化による反りにも強く、家でもステージでも安心してベストセッティングでプレイするのに役立ちます。もちろんサウンド的にも有利な面があり、フラットな音響特性と反応の良さも特長です。ナターシャでは価格が安いモデルでも、この積層ネックを使用しており、廉価イコール・スペックダウンではなく、モデルごとの個性と考えています。
Bamboo Model バンブーモデル
ギターの大部分に竹材のみを使ったバンブーモデル。通常のアコースティックギターに近いモデルと、未来志向のスマートギターNBSGがあります。
バンブーモデルにおけるコンセプトは主に3つです。
1)環境問題として従来使われてきた木材の減少に配慮する事
2)製造地である中国現地の素材を使う事
3)竹そのものが持つサウンドの良さを引き出す事
実際に竹素材を使うと言っても簡単ではありません。ギターの製造プロセスは、見た目よりもはるかに困難です。これらのギターの製造プロセスでは、まず表面(皮)と芯を取り除き、表面をある程度平らにし、材料の最適な部分を加工できるようにします。その後、高熱化、圧縮、脱糖、炭素化その他の関連処理という大規模なプロセスを経る必要があります。 HPL材での技術を応用し、ギターの材として適切な状態を作り出します。そうして出来たバンブー材は、軽く耐久性のある材となり、澄んだサウンドを持つ魅力的なトーンウッドとなるのです。
Natasha社からのメッセージ
ギターの製造に適した竹は中国で栽培されており、何千年も前から様々な用途で使われている素材です。 私たちは中国の文化に関連した楽器を作りたかったので、これは素晴らしい機会だと思いました。実際に完成したギターは、いろいろな面で非常にユニークな楽器となっています。
人々は、アコースティックギターの製造に使用される竹の耐久性についてよく疑問を抱きます。原材料の圧縮に関する当社の技術により、ギターの耐久性は、12 本の箸を突き合わせた場合と同様です。 一般的な木材よりも耐久性があります。 竹はギターとしてはめずらしい材料ですが、中国固有のフルートなどの他の東洋楽器にも使用されています。
ギターを作るとき、私たちが竹を使用することを決めたもう一つの理由は、その音色の良さにもありました。 竹は非常に軽くて便利な素材で、バランスの取れたフォークギターの音色を好む人に最適です。私たちは他の素材の可能性についても興味を持っており、常に革新し、新しい方法を見つけています。今後のさらなる発展を楽しみにしていてください。